先日の木曜日が、剣道の稽古納めでした。
普段は中々参加することのできない土曜日の午前中に稽古があり、土曜日の稽古に参加するのは、今年2度目。
どんな事でも共通して、初めと終わりにはピリリとした緊張感が漂うもの。
ふんどしを(履いてませんが)引き締め、稽古に向かったのでありました。
今回の稽古で強く記憶に残ることがありました。
先生との稽古の中、竹刀を打ち落とされてしまいました。
打ち気満々マンの先生に打たれてはまずいと、咄嗟に懐に飛び込んだところ、その勢いを利用されて、ドシーンと投げ倒されてしまいました。
全てがスローモーションのように、今でもはっきりとその瞬間を覚えています。
投げ倒される刹那、踏ん張ったもので、足首がぐにゃりと変な方向に曲がったの。
あ、やっちゃったという感じ。
しばらく痛くて、動けなくなっちゃって、その場でアイタタとうずくまってました。
幸い大した怪我にならなくて、良かったのですが、そういう事が起こったときに周りの人や自分がどんな考え方をするのか、見えてすごく興味深かったの。
傍で見ていた直の大先生が、「ぶん投げられるのは貴方が悪い」と、「先生相手に互角稽古とは何事だ、掛かっていく稽古をしなくちゃいかん」と「下がっちゃいかん、前へ前へ行くんだ。久保さんは先生相手に下がるのはいかん」と口角泡を飛ばして叱られてしまった。
良かった。私の事を庇って、世間の風潮よろしく、体罰はいかんの、怪我をさせたらいかんのおっしゃって、逆に投げ飛ばした先生を責められたら、白けてしまったところです。
私は、剣道稽古はやはり武道だと思っているので、稽古を重ねていくうちに怪我をしたりするのは当たり前だと思っています。あやとりの会などでは無く、大の大人がガツンガツンぶつかっていく修行の場ですから、少々の怪我で音を上げるのはカッコ悪いかと思っています。
むしろ、私に飛び込まれた先生が、なよなよと尻餅をつかれたりしたら、あれえ???と疑問に思ってしまうし、ズドンと吹っ飛ばして頂いて、剣道の奥の深さを味わえた一瞬でした。
もし、私が悪漢でしたら、完全にお縄になっていたところで、見事な逮捕術となるところです。
一年の締めくくりの稽古に思い出深い稽古を頂きました。
良い先生に私は恵まれているかなと、ここで自慢してみます。